Movies,Musics,and More

気の向くままに、現在と過去のcultureについて綴ります。どうぞ、お気楽にお付き合いください。

新しい「ブレードランナー」が観たい! そして新しい「エイリアン」がどうにも…

ブレードランナー

 

今でこそ「SF映画の金字塔」などと立派な評価を受けていますが、

82年の公開時は興行的にはコケた作品でした。

画像はその時のプログラムです。

 


「一般受けしない」と考えられたのでしょう。

ろくな宣伝もされず、少ない劇場で短期間の上映。

私が観た時も、映画館はガラガラでした。


で、その後に評価が高まり「なんだ、あれを観てないの」と知り合いに自慢されて歯噛みした人たちたくさんいたのです。

そして、その人たちがようやく観られたのは、「レンタルビデオ」というシステムが世に広がってからでした。


今の感覚では信じられないと思いますが、82年というのは、まだそんな時代だったのです。
そんな時代に作られた「ブレードランナー」の各シーンは、長い間我々の脳内での「再上映」に耐えてきました。


また、残酷という理由でされた場面が復活したり、

監督自身が最新技術で撮りなおし(ビニール衣装の踊り子が、逃げながら撃たれて、ガラスを突き破る場面等)をしたり

「完全版」「ディレクターズカット版」「ファイナルカット」と、

何度も衣装を着せ替えて商品化もされました。

それだけ奥深い魅力のある作品なのです。

 


でも、さすがにもう、

新しい「ブレードランナー」が観たい!

 


今回はリドリー・スコットではなくて、ドゥニ・ヴィルヌーヴという監督です。

 

で、話はいきなり飛武のですが
リドリー御大が監督した新しいエイリアン作品

「エイリアン・コヴェナント」が先日公開されました。

もちろん、私はワクワクしながら観にいきましたよ。

 

 

内容はと言えば、

あの手この手の大盤振る舞い。

長い時間(122分)をハラハラはさせてくれました。

 

その意味で「お得」かもしれません。

が、作品の根本のアイデアにオリジナルを超えるものがひとつもなくて、

「派手に展開する焼き直し」といった感じ。

正直感心しませんでした。

 

人の胎内に入り込む「新作の手段」も、あんなのが成り立つというなら、

そもそも「前作のあの手段」は全く意味を失ってしまいます。

 

 

そして、映画的魅力で言えば、前作の形が間違いなく正しいのです。

 

あらゆる面で、第一作が”いかに映画として優れていたか”を

観ながら何度も再認識したのでした。


だいたい、ストーリーの一番の謎、その鍵を握っているのがアンドロイドだなんて、

前作を観た観客に、茶碗だけ新品の「二番煎じ」を押し付けないでほしい!(怒)

しかも今度のヤツは、隠者みたいなフード付きのローブを着てたりして…

もうタメイキ(涙)

スターウォーズじゃないんだから!

「コスチュームプレイ」かよ!

こういう映画が「雰囲気」に逃げちゃいけません。

 

思わせぶりや底の浅い刺激ばかりが目につく2時間。

偉大なオリジナルを創った監督自身が、

こういうことをしないでほしかったです。

 

さてさて、今度の「ブレードランナー
新しい監督は、「メッセージ」という、宇宙人とのファーストコンタクトを描いた作品を撮った人です。

 

 

「メッセージ」は異星人とのコンタクトに対する、国家規模のプロジェクトの成り行き描いています。

そんな内容なのに、観ていて非常に「パーソナル」な感情を刺激される作品で、

この監督が新しい才能であること示してくれました。


新しいブレードランナーでも、きっと今まで見たこともないシーンを見せてくれるのではないでしょうか。


いよいよ明後日公開。もう、楽しみでしょうありません!