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気の向くままに、現在と過去のcultureについて綴ります。どうぞ、お気楽にお付き合いください。

「ブレードランナー2049」を観た

ブレードランナー2049」を観ました。

 

新宿、ゴジラビルの映画館です。

 


実は、もう2回観ました(笑)

 

 

「期待通り」というのもおこがましいのですが、

とにかく見る前の期待が大きかったですからね。


というか、こちらは「無い物ねだり」をしているわけで、

それをしっかりと満たし、さらに超えてくれるとは!
心の中で拍手拍手。
あははは。

 

もうコタエられません!

 

 

1回目目より、2回目に観た時の方が楽しめました。
上映時間は163分。

長いです。


長さに加えて、話のテンポがかなりゆったりとしていて、

1回目はちょっとダレるかなという感想を持ちました。


それが内容を把握してから観た2度目。

ゆるやかなテンポが孕んでいる緊張感と、

正に「天啓のごとく」、突如として挟み込まれる激烈なアクションシーン。

その緩急具合が快感になりました。

 

 

舞台は前作の30年後のLA。

相変わらず常に雨が降っています。


街は、前作で活き活きと並んでいた屋台群が、

ホログラムCMと連動した自販機に変わり、

かつて以上に荒んでいます。

 



主人公の「捜査官K」は、

旧型のレプリカント(人造人間)を見つけては処分するのが仕事。

これは前作の主人公と同じですが、

今回は彼自身もレプリカントです。

 


Kは恋人と暮らしているのですが、

彼女はレプリカントですらない。

もっと安価な「大量生産品」で、

立体化はされるのですが肉体を持たないただのデータです。

現れる時に「立ち上げ音(ピーターと狼)」が鳴ったり、

部屋の外に連れ出すためにデータを小型端末に移したりと、とてもいじらしい。

 

 

今回一番見応えのあったのが、

前作のタイレル社に代わってレプリカントを製造販売している

科学者ウォレスの秘書「ラヴ」です。
立場的には前作の「レイチェル」を思わせますが、ああいうお嬢様ではない。

有能なビジネスウーマンにして格闘家。

 

 

この自信に溢れた完璧な美女ラヴが、

冷酷無比に使命を遂行中、表情を変えることなく何度か涙を流すのです。


その涙の「意味」は二度観てもまだ掴みきれません。

この映画、投げ出されたような謎が多いのです。

 

長くなったので、あとはかい摘んで。


とにかく、映像と音響が素晴らしい。
私が望んでいた

「イマジネーションに溢れた、今まで見たこともないシーン」

を満喫できます。

 


実物と見紛うエアカー(前作のシド・ミードに代わって田島光二がデザイン)が、

神経を擦り上げるような絶妙なスピードと角度で動き回る。

 


捜査官がブラスター(銃)を撃つ度に、頰を張られるようなショックを受ける。

 


多くの血が流されるが、それが痛みの感覚をしっかり伴いながら、

なおかつ、解剖学的な血液を思わせる。

 

 

そして最後の格闘シーン。


囚われ人を乗せた大型車両の室内は、LEDの眩く白い光です。

それが落下し荒れる海岸に投げ出される。


大波に揉まれる車両の中での、Kと敵役との延々と続く激しい戦い。
海に沈みかけながらも、

いつまでも手術室のような「白い光」を放ち続ける車両。

倒しても倒しても向かって来る相手。

 


今まで味わったことのない感動があるのです。


この対比は何かを表していると思うのですが、

それが何か今はまだはわかりません。

これからも脳内で何度も繰り返し見ることになりそうです。

 

実物の映画の方も、あと2.3回は観るつもり。
ちなみに、観るなら大画面のドルビーアトモス

(200円高いのですが)おススメです。



IMAXは3Dしかやっていないので、

今回はおススメいたしません。